令和2年全国緑化キャンペーン協力のお願い(公益社団法人国土緑化推進機構より)

全国緑化キャンペーンへの協力のお願い(公益社団法人国土緑化推進機構より)

 

森林は、国土の保全、水源のかん養、木材の生産等の重要な機能の発揮を通じて、私たちの安心で安全な生活に欠かせない働きをしており、また、地球温暖化防止、生物多様性の保全とともに青少年の環境教育や心身の健康づくりの場としても重要な役割を果たしています。

全国植樹祭は、このように重要な役割を果たす国土緑化運動の中核的存在として70年の歴史を刻むとともに、「緑の募金による森林整備等の推進に関する法律」についても、制定されてから20年以上を経過したところです。

戦後の荒廃した国土に対する危機感から始まった国土緑化運動は、着実に森林の整備として取り組まれ、造成された森林は、現在、本格的な利用期を迎えています。こうした中、我が国の森林は、その取り巻く状況が大きく変化するとともに、造成された森林を適切に利用し、また植林し、育てるという森林づくりの循環を確保すべき段階に来ています。また、一方では、これまでに経験したことのない自然災害が発生し、特に、東日本大震災等の地震や令和元年台風19号等の気象災害の被災地の復興対策など新たな取り組みが求められています。

さらに、海外の森林は、農地への転用などにより減少が続いており、この減少を止め、いかに保全していくかが大きな課題となっています。

森林は人類共有のかけがえのない財産であり、この森林を健全に次世代へ継承していくことは、世界的にも、また我が国にとっても共通する課題です。国の内外では、官民を問わず国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みが求められ、先に述べた森林保全等の課題の解決もその一つに位置づけられます。

今後は、こうした国内外の森林を取り巻く状況の変化に適切に対応し、老若男女すべての国民に一層の理解を求め、それぞれの地域の課題も踏まえ、造成された森林資源の適切な利用の促進、森林空間を健康や教育等の多様な分野での活用する新たな森と人とのかかわりの創造など、新たな観点に立った国民運動を展開していくことが必要です。

以上の考え方の下、最近の国民の森林や木材の利用への意識の高まりを具体的な行動に結びつけるため、多様な機関・団体と連携を図り、「国際森林デー」(3月21日)や「みどりの月間」(4月15日~5月14日)を中心に、「「植える緑化」から「使う緑化」へ」をスローガンとして、全国統一的に各種の緑化キャンペーンを実施し、国民運動としての国土緑化運動の大幅な前進を図ることとしています。

つきましては、本キャンペーンの趣旨にご賛同いただき、緑の募金へのご協力とともに、広報・情報誌等による「キャンペーン」の告知、緑の羽根の着用、国土緑化ポスターの掲出、ミニ幟の設置、シールの貼付、緑化活動への参加等につき、格別のご協力を賜りますようお願いします。

 

全国緑化キャンペーン実施要領