【関東運輸局】令和3年度 年末年始の輸送等に関する安全総点検実施計画について

令和3 年度 年末年始の輸送等に関する安全総点検実施細目
令和3年度 年末年始の輸送等に関する安全総点検実施計画
令和3年11月12日
自動車局
「令和3年度年末年始の輸送等に関する安全総点検実施要綱」(以下「実施要綱」という。)に基づき、輸送機関等に人流・物流が集中する年末年始に臨み、各自動車運送事業者等について、自主点検等を通じた安全性の向上を図るとともに、輸送安全等に対する意識の高揚を図るため、年末年始の輸送等に関する安全総点検を次のとおり実施するものとする。
軽井沢スキーバス事故や大型トラックの車輪脱落事故、減少傾向にあるものの未だ根絶に至っていない飲酒運転事故、健康起因による事故など、これまでに発生した事故を踏まえ、各種安全対策を引き続き着実に推進する必要がある。
また、新型コロナウイルス感染症による感染拡大を予防するため、業種別の感染拡大予防ガイドラインを踏まえた、対策の着実な実施に努める必要がある。
これに加えて、豪雨、台風、大雪等自然災害により事業者自身が被災し運休が生じる事案や、いわゆるソフトターゲットへのテロ対策の必要性が高まっていることを踏まえ、自動車運送事業者等には早急かつ適切な対応が求められている。
そこで、実施要綱で示されている全省共通の重点点検事項及び自動車交通関係点検事項に加え、自動車交通における輸送の安全に関するこれらの状況等を勘案して、自動車局重点点検事項を設定し、全省共通重点点検事項と併せて重点的に総点検を実施する。
1.期間
令和3年12月10日(金)~令和4年1月10日(月)
2.点検事項
(1)自動車局重点点検事項(※は全省共通重点点検事項)
① 軽井沢スキーバス事故を踏まえた貸切バスの安全対策の実施状況
② 健康管理体制の状況(※)
③ 運転者に過労運転を行わせないための安全対策の実施状況(※)
④ 運転者に飲酒運転や薬物運転等を行わせないための安全対策の実施状況
⑤ 車両の日常点検整備、定期点検整備等の実施状況(特に大型自動車の車輪脱落事故防止対策及びスペアタイヤ等の定期点検実施状況)
⑥ 大雪に対する輸送の安全確保の実施状況
(2)自動車交通関係点検事項(※は全省共通重点点検事項)
① 点呼の実施、運転者に対する指導監督(※)の実施状況
② コンテナ輸送における安全対策の実施状況
③ バスターミナル及び自動車道の保守点検の実施状況
④ 自然災害・事故等発生時の乗客等の安全・安心確保のための通報・連絡・指示体制等の整備・構築状況(※)
⑤ テロ防止のための警戒体制の整備状況や乗客等の安心確保のための取組、テロ発生時の通報・連絡・指示体制の整備状況及びテロ発生を想定した訓練の実施状況(※)
⑥ 新型コロナウイルス感染症に関する感染拡大予防ガイドラインの遵守状況、新型インフルエンザ対応マニュアル、事業継続計画の策定状況、対策に必要な物資等の備蓄状況及び職場における感染防止対策の周知・徹底状況などの感染症対策の実施状況(※)
3.実施にあたっての留意事項
(1)実施細目の決定
総点検の実施にあたっては、本実施計画及び別紙の安全総点検実施項目に基づき各地域の実情を勘案して、地方運輸局、神戸運輸監理部、沖縄総合事務局及び運輸支局(以下「地方運輸局等」という。)において実施細目を定めるものとする。
(2)事業者への指示事項
事業者に対しては、期間及び点検実施項目を示し、安全総点検を実施するよう指導することとし、その際、次の事項を指示するものとする。
また、特に新規参入事業者、関係団体未加入事業者等において、総点検の趣旨を理解していない事業者も多いことから、研修や講習会、監査、適正化事業実施機関の巡回指導等の機会を通じて、事業者に総点検の趣旨や重要性について周知徹底を図るものとする。
① 総点検は、経営トップを総点検最高責任者とし、事前に十分な計画を定めて実施すること。また、経営トップを含む幹部においては、総点検で確認された現場の状況を把握し、対応・措置の不備や不適切な取扱い等があった場合には、早期に適切な措置を行うこと。
② 重点点検事項については、特に入念な点検を行うこと。
③ 総点検の結果を所管地方運輸局長(沖縄総合事務局長を含む。)あてに報告すること。(様式1)
(3)地方運輸局等による事業者における点検事項実施状況の点検(様式2)
① 地方運輸局等による点検事項実施状況の点検のための立入検査(以下「立入検査」という。)については、事業者等への影響や総点検全体の効率的かつ効果的な実施を勘案した上で行うものとする。
なお、特に繁忙が著しい貨物事業者については、立入検査の実施時期を総点検実施期間に限らず前倒しする等、地方運輸局等において適宜実施するものとする。
② 立入検査の実施にあたっては、重点点検事項を踏まえ、点検対象事業者を絞り込むことにより、徹底した点検を行うものとする。
③ 事業者の本社のほか、現場機関も訪問するなどにより、全社的な総点検実施状況を把握するものとする。
④ 「2.点検事項」に掲げる項目は最低限点検し、業態ごとの特徴を踏まえた更なる点検を行うよう努めるものとする。
(4)地方運輸局等による街頭検査等
① 街頭車両検査等については、独立行政法人自動車技術総合機構、関係行政機関等と調整の上実施し、必要な指導及び処分を行うものとする。
② 一般乗合旅客自動車運送事業者及び一般貸切旅客自動車運送事業者に対する街頭監査を実施し、特に、一般貸切旅客自動車運送事業者における夜間の運行及び訪日外国人観光客の輸送について、乗客の安全確保状況等を確認するものとする。
(5)本省による事業者における点検実施状況の点検
本省自動車局は、必要に応じて地方運輸局等と調整の上、点検対象事業者を選定し、総点検の実施状況を点検するものとし、この場合の点検方法は「3(3)①、②、③」と同様とする。
(6)地方運輸局等における自己点検
地方運輸局等においては、自ら、自然災害・事故・事件等発生時における連絡体制その他安全に関する業務の体制について点検を実施するとともに、本省自動車局は、必要に応じて地方運輸局等における点検について指導するものとする。
4.本省への報告
地方運輸局等(運輸支局を除く。)は、事業者からの報告をまとめ、総点検の結果及びこれらに対する所見、総点検期間中における事故等の発生状況並びに総点検の実施を通じて得た安全確保のための意見等について、令和4年2月18日(金)までに様式3により、本省自動車局安全政策課長、総合政策局総務課交通安全対策室長及び大臣官房危機管理官あてにそれぞれ報告するものとする(期限厳守)。
5.その他
(1)実施期間外の安全総点検の実施
① 地方運輸局等は、各地域の実情を勘案して実施期間外に安全総点検を実施する必要があると判断した場合には、本実施計画を準用して実施できるものとする。

② 地方運輸局等は、①による総点検を実施する場合には、事前にその旨を本省自動車局安全政策課、総合政策局総務課交通安全対策室及び大臣官房危機管理官の各担当者まで連絡するものとする。
(2)点検概要の公表
地方運輸局等は、総点検の結果の概要について、ホームページへの掲載等により、公開に努めるものとする。

令和3年度報告等様式